英国のひとつを形成するウェールズは、イングランドの東に隣接する、多くの歌声と丘に満ちた地域です。日本の四国ほどの面積に人口300万人を有する地域ですが、世界でも有数のラム肉の生産地として知られています。
高い品質の食品と飲料の生産地であることを示す地理的表示保護(PGI)の認証を持つウェールズのラムは、唯一無二の味わいが特徴です。

PGIウェールズ・ラムは、古くからの伝統を受け継いだ高級食材です。そのジューシーな風味は、あなたを味覚の世界へと誘ってくれるでしょう。
ウェールズのラムには、地元の農家と自然により育まれた伝統が生きています。ウェールズの農家たちは、昔ながらのやり方を守りながら、丁寧に羊たちを育てています。ウェールズの大地の恵みを体現するような、柔らかく風味豊かなラム肉はその成果なのです。
ウェールズの首都カーディフの郊外では、ベン・ウィリアムズとその家族が最高級のウェールズ・ラムを生産しています。4代続く農家であるベンは、風味豊かなラム肉を作り出すために、持続可能な農法にこだわり羊を育てています。
ウェールズ・ラムは、ウェールズの広大な丘陵地帯で、自然な状態で育てられます。さまざまな種類の牧草や野草が広がる土地に放牧された羊たちは、ゆっくりと成長することができます。

持続可能な農業と土地を大事にすることが、長い目で見ると成果につながるのだと、ベンは語ります。「小さな投資を続けることが、長期的な成果を生み出します。子羊のために飼料を買うことは一切ありません。すべて、自分たちの農場や手作りの飼料で育てているのです。
ベンのような自給自足の農法は、実はウェールズ全土で見られるものです。持続可能性と環境スチュワードシップへのコミットメントは、未来の世代のため、土地を守り育てるというビジョンの証でもあります。
生産するものの品質を向上させること、そしてそれを持続可能な方法で行うこと。この2つは常に互いに連携させながら進める必要があります。こういった挑戦が、農業の楽しみだとベンは考えています。

ウェールズ・ラムは、自然が育てた牧草を食べ、自然な環境で育てられた最高のラム肉です。だからこそ唯一無二なのです。
カーディフから西、ウェールズ中部の高地に位置するセレディギオン地方は、ウェールズの他の地域と同様に、農作物を育てるのには不向きな土地です。しかし、この丘陵地帯は家畜を育てるには素晴らしい環境なのです。この土地で、26歳のエミリー・ジョーンズは、両親とともに、何世代にもわたって受け継がれてきた農業の知識を駆使して、美味しいウェールズ・ラムを生産しています。
エミリーの家族が経営する農場は、人里から少し離れた場所にあります。何世代も前から、ジョーンズ家はこの場所で牧畜を営んできました。

「私は農家に生まれ、幼い頃から農業に親しんできました。家畜が生まれ、新しい命をこの世に送り出し、他の農場に移っていくまで、すべての過程に立ち会える、この仕事を心から愛しています」
持続可能な農業はエミリーにとって重要なことです。肥料の使用は最小限に抑え、さまざまな種類の牧草を使用しています。エミリーは昔ながらの伝統的な農業を行うための努力を惜しみません。同時に、二酸化炭素の吸収量を増やしたり、自然と調和した農法を採用したりと、未来のための環境保護にも取り組んでいます。
農場には牧草だけでなく、クローバー、チコリー、オオバコなどのハーブを植えています。これらはすべて自然な野草であり、土壌を健康にし、農場での生産性を向上させ、CO2排出量の削減に役立つのです。
エミリーたちの農場は高地にあるので、自然そのままの環境と農地を調和させる必要があります。羊は、丈夫でほとんど手を加える必要がない在来種です。天候が荒れやすく、決して農作業がしやすい土地ではありませんが、何世紀もかけて進化してきた羊と農業技術が、この厳しい環境を最大限に活用しているのです。

ウェールズ・ラムが特別な理由は、わざとらしさのない、自然のままの味だからです。牧草と新鮮な空気が、そのまま味わいに生きているのです
英国の食品や飲料は、伝統を受け継ぎつつ革新的なアイデアを取り入れることによって、驚くような食文化を生み出しています。スコットランドの潮の香り、ウェールズに広がる丘陵地帯で育てられたラム、サマセットの緑豊かな田園地帯。生産地をたどり、食料がどのように作られているのかを知れば、本物の味わいと生産者の誇りを食卓での一口から感じることができるでしょう。
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